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(無題)

 投稿者:春日 姫宮  投稿日:2009年 5月22日(金)20時58分7秒
  通報 編集済
  まるで今回のやりとりを見ていたかのようなタイミングで、麻生首相が「アジアのGDP倍増、そのために日本はアジアに6兆5000億円相当(670億ドル)の支援」を打ち出しました。
政府も外需を重視していることが端的に窺える動きです。

国内の所得倍増計画は実用性がありません。まず、企業の人件費を倍増させよと国が指導すれば企業は反発するに決まっていますし、少なからず海外に逃げてしまう企業も出てくるでしょう。
また、仮に実現できたとしても、所得の倍増は消費の倍増を意味しません。将来への不安があるからです。大金持ちの勝間氏のような人間すら「自動車を買うのは無意味だ」と叫ぶ昨今、日本に消費ののびしろは殆ど残っていません。ましてや社会保障費捻出のために消費税を上げる流れの中ではなおさらです。
日本は生産ののびしろはまだまだ大きいのですが、消費ののびしろは殆どもう無い、こうした状況から素直に導き出せる結論は、海外の消費増に乗り海外に売り込むことです。

これまで日本はせっせと外国にモノを売り、外貨を得て富んできたわけですが、過去の文明国は例外なくそうして豊かになってきました(江戸幕府は他国との交易を独占して地位を盤石なものとしましたし、最後はより発達した交易を行った薩摩に打ち倒されました)。外貨獲得の否定は文明の否定と同義です。

>内需に向けた製品作りという原点に立ち返るべき
とAHHさんは仰いますが、その原点を忘れたせいで経営が立ち行かなくなったという例を私は知りません(そもそも日本の需要をまるで無視した商品というものを私は知りません)。
逆に、携帯電話、ノートパソコン、液晶テレビ、ビデオゲーム、システムソリューションなど、内需に目が向きすぎて世界的な競争力を失った例こそ枚挙に暇がないと思います。

>消費者を意識した生産があるべきだ
というAHHさんの主張はその通りです。だからこそ海外の消費者に向けた生産は、海外の消費者をもっと意識せねばなりません。
日本人は確かに世界で最高の性能のものを欲しがり、他国に商品展開する場合は日本の製品からその国に不必要な機能を間引けばよいと言われています。しかし反面、日本人はブランド信仰が強く、価格にかなり鈍感な一面があります(大抵の企業は日本と海外とで同じ製品を売る場合、日本ではかなりのプレミアを乗せます)。それに慣らされた結果、上に挙げたノートパソコンやテレビの例では価格競争力を全く失い、台湾や韓国に駆逐されました。その上日本人が段々価格に敏感になってきており、これらの製品の日本の生産者は日本市場ですら海外製品に脅かされつつあります。
また、日本市場の特殊性に慣らされ過ぎた結果、日本でしか売れなくなってしまった携帯電話やビデオゲームの例もあります。
日本でだけイマイチIBMの売上が伸びず、逆にNECや富士通が日本でだけシステムソリューションのシェアを持っているのは、天下りを通じた巧妙な談合のようなものがあるから……すなわち単に保護産業だからです。

「日本で売れるものを作れば海外でも売れる」というのは、消費者を見るという基本を忘れた傲慢に過ぎません。
 
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